フィロスの保育は、「やりたい!楽しい!子どもが主役」。
子どもにとって何が大切なのかを第一に考え、発達段階や興味関心に合わせて環境を整える。
子どもが遊びを通して自分でやりたいことを見つけ、夢中になれるよう支援する。
保育士の都合より、保護者の満足度より、子どもの利益を優先する。
子ども自身の中から湧き出てくるやりたい!やろう!という気持ちを引き出して支援するのが、フィロスの保育です。
このスローガンは、フィロス(中部エリア)の標準園施設長、ソラーナ代表施設長が一堂に会し、数回にわたり議論して作成されたスローガンです。フィロスの施設長としての信念と誇り、そして日々の保育の柱にしてほしいという願いがこめられています。
子どもたちの健やかな育ちのために、『フィロスの保育』を深く理解し、明確に共有してください。
「やりたい!楽しい!子どもが主役」を実現するための2つの柱
1.私たちは、子どもの自己肯定感の土台を育みます
そのために、全ての職員がすべての子どもに寄り添い、愛情を注ぎ、一人ひとりの子どもの良さを見つけ、子どもの良さを大切に関わります。
2.私たちは、子どもの自主性を育みます
そのために、すべての園で子どもが自ら遊びを選択できる環境を整えています。
2つ柱をくわしく解説
自己肯定感の土台を育むとは
自己肯定感が高い、低いという言葉をよく耳にしますが、大人でも自己肯定感を本当の意味で理解している人は多くないのではないでしょうか。自己肯定感とは、自分の存在意義を肯定できる感情のことを言います。それは、自分を他者と比較して優れた部分があるとか、例えば、人一倍努力家であり、何かを成し遂げたことに自信があり、そんな自分を認めているなど、いわゆる自尊心とは異なります。
自分を肯定できる感情というのは、たとえ自信のない自分であっても、そんな自分も自分であり、どんな自分であってもありのままの自分を受け入れることができる感情です。その上で自分の存在そのものに意義があると認めることができる。それは、言い換えれば真に強い精神力(※レジリエンス)であると言っても過言ではありません。こういった感情の土台は乳幼児期に育まれます。
フィロスの保育は、子どもの10年、20年後の将来を見据え、思春期・青年期以降の自己肯定感の土台をつくります。そのために保育者は、子どもの気持ちに寄り添い、全ての子どもの良さを見つけ、生命や人権に関わらない限り肯定的な言葉やまなざしを送り続けます。そのために継続的な研修(アセスメントシートを用いた研修、写真から読み解く研修)も行っています。
子どもは自分を理解し守ってくれる大人を信頼します。その信頼関係が子どもの将来の自己肯定感を育て、生きる力となります。
(※レジリエンス(resilience)とは強固なタフネスではなく、しなやかな回復力を言います。「逆境力」「精神的回復力」「抵抗力」「復元力」「耐久力」)
自主性を育むとは
所説ありますが、「自主性」とは、他者から指示や援助を受けることなく自ら率先して行う態度を言います。似た言葉に「主体性」がありますが、「主体性」はやるべきことが決まっていなくても、自ら考え判断して責任を持って行動する態度や性質のことを言います。そういった意味から考えれば、自主性の先に主体性があると言えるでしょう。
フィロスでは、乳幼児期の「やりたい」「たのしい」という気持ちを最優先に保育をすることで、子どもの自主性が育まれると考えています。そのために1日のスケジュールも含めて「遊びを選択できる環境」を整えています。遊びの選択とは、いくつかの遊びの中から何かを選ぶという意味ではなく、欲するままに自分で決めて遊ぶことができるという意味です。さらに、遊びを創り出すことも意味しています。※子どもは、自由度が高くなれば遊びに集中でき遊びこめれば遊びに没頭できます。(※ベネッセ教育総合研究所調べより引用)さらに、「遊び」に没頭できることによって「気づき」が生まれ「学び」につながります。※「遊びは最高の学びである」(広島大学島津礼子氏コラムより)
なお、乳幼児期の子どもは、発達に有意差があることを念頭に置く必要があります。遊びを見つけて遊びはじめる子どもばかりではなく、自由遊びになると混乱して固まってしまったり、飛び出したりする子どもも一定数存在します。個に応じた介入も視野に入れながら、今、目の前の子どもは何を求めているかを探求し続けることは、自主性の育みを含め子どもの成長発達に重要な要素となります。
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